ホーム > 心肺蘇生の手順
呼吸や心臓が突然止まってしまった人に対し、近くに居合わせた人が適切な応急手当を行うことで、救える命があります。救急車が到着するまでの間に行う、正しい応急手当の知識を身につけましょう。
傷病者に近づくとき、まずは自分自身の安全を確認します。
車の往来、引火やガス爆発など、危険がないかを確認し、危ないと感じたら無理には近づかずに、119番などの通報をして救助の到着を安全なところで待ちましょう。また、傷病者に触れる場合、手袋や人工呼吸用の感染防護具などがある場合は準備します。なければ、ビニール袋等を利用して、傷病者の体液や血液に直接触れないようにしましょう。
倒れている人(傷病者)の、肩を軽くたたき「大丈夫ですか?」と声をかけます。返事がない場合は意識がないと判断します。
体をゆすったり、動かしたりして反応を確認しないようにしましょう。 |
倒れている人(傷病者)の反応がない場合は、大きな声で周囲に協力を呼びかけます。協力者にすぐ119番通報をして救急車を呼んでもらいAED(自動体外式除細動器)を持ってきてもらうようにします。
周囲に協力者がいない場合は、まず119番通報することを優先します。 (119番通報すると)通信指令員が必要な指示をしてくれます。 |
倒れている人(傷病者)の胸とお腹を見て、動きがない場合、また普段通りでない場合は、すぐに胸骨圧迫から心肺蘇生を始めます。
心臓の動きが停止した直後には、しゃくりあげるようなとぎれとぎれの呼吸が見られることがあります。これは「死戦期呼吸」といい、普段通りの呼吸ではありません。わからない場合は心肺蘇生を開始して下さい。 |
胸骨圧迫を人の体で練習してはいけません。ベッドや布団のように柔らかいところでは効果が半減しますので、畳や床の上、または傷病者の下に板などの硬いものを敷きましょう。 スクーマンを用いた練習では構造上クリック音を鳴らす事を目標に練習すれば、適切な深さが自然に身につきます。 |
ためらわれる場合や、血液、吐いたものがある場合は、人工呼吸を省略して胸骨圧迫を続けましょう。人工呼吸をするときは、感染防護具を使用しましょう。 |
胸骨圧迫+人工呼吸、または胸骨圧迫のみを繰り返す。
救助者が人工呼吸の訓練を受けており、それを行う技術と意思が有る場合は、胸骨圧迫と人工呼吸を30:2の比で行うことが望ましいです。出来ない場合は、人工呼吸を省き、胸骨圧迫のみ続けても構いません。
呼吸が回復したら中止しますが、しない場合は、AEDが到着するか、 救急隊員がかけつけるまで続けましょう。 |
傷病者に声をかけたとき、反応はないが普段通りの呼吸がある場合、または、やむをえず傷病者から離れる場合は、回復体位にします。
胸骨圧迫の位置は、成人と同じ胸の中央で、片手または両手で圧迫します。 1分間あたり100~120回のテンポで胸の厚さの1/3沈む程度、圧迫します。
胸骨圧迫の位置は、両乳頭を結ぶ線の少し足側を目安とする胸の中央で、2本の指で圧迫します。
1分間あたり100~120回のテンポで胸の厚さの1/3沈む程度、圧迫します。